鹿児島県のアメダス観測所

気象官署が3箇所(鹿児島地方気象台鹿児島航空測候所名瀬測候所)、航空気象観測所が7箇所(中種子・屋久島・笠利・喜界島・天城・沖永良部・与論)あります。(屋久島と沖永良部は、特別地域気象観測所が空港に併設されているため、アメダスデータは それぞれ一つに纏められています)

2箇所で雨量計が未発見です。離島を多く抱えており、都合、8回に分けて訪問して、やっと一通り回ることができました。

訪問は、2012年から2015年にかけてです。


《地域気象観測所・地域雨量観測所》

— 目印(?)の消防署 —出水(いずみ)[薩摩地方 | 出水・伊佐]
出水市緑町(いずみし みどりまち)
観測要素:降水量
(発見に至らず)
県北部の海沿いの市です。雨量計を発見できませんでした。写真は、緯度経度の情報から目印にした消防署です。どうやら この庁舎の屋上に設置してあるようですが、周辺の道路から機械を見ることは出来ません。
— 大口アメダス —大口(おおくち)[薩摩地方 | 出水・伊佐]
伊佐市大口原田(いさし おおくち はらだ)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
県北部の内陸の市で、熊本県・宮崎県と境を接しています。二重にフェンスが取り囲んでいる感じになっています。周りの土地に比べると一段高いところですが、すぐ傍が道路になっています。
— 紫尾山アメダス —紫尾山(しびさん)[薩摩地方 | 川薩・姶良]
薩摩郡さつま町平川(さつまぐん さつまちょう ひらかわ)
観測要素:降水量
県北部の内陸の町です。標高1067mの山頂近くに雨量計が設置されています。舗装道路が完備されているので、ほぼ山頂まで車両で行くことが可能です。
— さつま柏原アメダス —さつま柏原(さつまかしわばる)[薩摩地方 | 川薩・姶良]
薩摩郡さつま町柏原(さつまぐん さつまちょう かしわばる)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
こちらは平地の地区ですが、町役場を抱える中心部からは少し外れた場所に位置しています。周辺は主に農地で、建物の数も少なく、見通しは確保されています。
— 中甑アメダス —中甑(なかこしき)[薩摩地方 | 甑島]
薩摩川内市上甑町中甑(さつませんだいし かみこしきちょう なかこしき)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
川内の沖合に浮かぶ甑島列島は、北から上甑島・中甑島・下甑島と並んでいるのですが、ややこしいことに上甑島に中甑という名前の地区があって、観測所は そこに設置されています。離島のため、蓄電池装置があります。島の官庁街、といった感じのところで、周囲には2階建て以上の建物が建ち並んでいます。
— 川内アメダス —川内(せんだい)[薩摩地方 | 川薩・姶良]
薩摩川内市中郷(さつませんだいし ちゅうごう)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
川内の本土側の観測所になります。旧・川内市だった地区です。住宅地が広がるところで、すぐ脇を川が流れる立地です。写真は その堤防の上から撮影しています。
— 霧島牧園アメダス —霧島牧園(きりしままきぞの)
霧島市牧園町高千穂(きりしまし まきぞのちょう たかちほ)
観測要素:降水量
薩摩湾の北側に位置する市です。霧島の温泉街に入る手前の町になります。新燃岳の噴火活動に対応するため、2011年3月2日から2013年12月25日まで臨時観測所として設置されていました。周りのフェンスは簡易なものでした。
— 八重山アメダス —八重山(やえやま)[薩摩地方 | 川薩・姶良]
薩摩川内市入来町浦之名(さつませんだいし いりきちょう うらのみょう)
観測要素:降水量
八重山(677m)の山頂からは外れた所で、標高500mの高原地帯に位置します。霧に煙る牧場で、馬が草を食べていました。隣には「天文広域精測望遠鏡」という国立天文台所管のパラボラアンテナ施設があります。
— 東市来アメダス —東市来(ひがしいちき)[薩摩地方 | 鹿児島・日置]
日置市東市来町湯田(ひおきし ひがしいちきちょう ゆだ)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
薩摩半島の西側の市で、旧・日置郡東市来町に当たる地区ですが、元の町役場のある地区からは外れた、湯之元という温泉場に近い地区になります。周辺は農地や住宅で、見通しは良くなっています。南西側に自動車専用道があります。
— 牧之原アメダス —牧之原(まきのはら)[薩摩地方 | 川薩・姶良]
霧島市福山町福山(きりしまし ふくやまちょう ふくやま)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
「牧之原」は旧・姶良郡福山町(あいらぐん ふくやまちょう)のこの辺りの呼び名で、江戸時代の頃まで大きな馬牧場があったことに由来するそうです。観測所の周りは、比較的広い空間が確保されています。
— 輝北アメダス —輝北(きほく)[大隅地方 | 肝属]
鹿屋市輝北町市成(かのやし きほくちょう いちなり)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
旧・曽於郡輝北町(そおぐん きほくちょう)に当たる地区の観測所です。国道のすぐ脇に設置してあります。周辺は少々建物が立て込んでいます。雨量計を上から覗き込むように小型のカメラかセンサーのようなものが取り付けてありました。
— 大隅アメダス —大隅(おおすみ)[大隅地方 | 曽於]
曽於市大隅町境木町(そおし おおすみちょう さかいぎまち)
観測要素:降水量
県東部の市で、宮崎県との県境に接しています。旧・曽於郡大隅町(そおぐん おおすみちょう)に当たる地区です。住宅地の中の公園の片隅に、フェンスに囲まれて雨量計が設置してあります。隣が近所の方の空き缶置き場になっているのが、生活感あふれる光景で何とも。
— 加世田アメダス —加世田(かせだ)[薩摩地方 | 指宿・川辺]
南さつま市加世田東本町(みなみさつまし かせだ ひがしほんちょう)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
薩摩半島の南西部に位置する市です。中心市街地の一角で、市役所にも近い所に観測所があります。南側に川が流れる立地です。露場の中に百葉箱が設置されています。
— 吉ケ別府アメダス —吉ケ別府(よしがべっぷ)[大隅地方 | 肝属]
鹿屋市下高隈町吉ヶ別府(かのやし しもたかくまちょう よしがべっぷ)
観測要素:降水量
のどかな集落の田んぼの畦道に設置してあります。桜島のお膝元らしく「降灰量測定容器」なるステンレスのバケツがフェンスに結びつけてあるのですが、すっかり雨が溜まっていて きちんと測定できているのか心配です(「降灰量測定容器」のバケツは ここ以外には 鹿屋の観測所で見掛けました)。
— 志布志アメダス —志布志(しぶし)[大隅地方 | 曽於]
志布志市志布志町志布志(しぶしし しぶしちょう しぶし)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
県の一番東側の市になります。宮崎県との県境にも近い所です。写真では分かりませんが、実は住宅街のすぐ脇です。海岸沿いに広がる市の中心部よりも一段高い地区に立っています。北側に樹木が茂っており、そちらは見通しがありません。
— 喜入アメダス —喜入(きいれ)[薩摩地方 | 鹿児島・日置]
鹿児島市喜入中名町(かごしまし きいれ なかみょうちょう)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
鹿児島市の中心部から海沿いを南下した地区です。工場地帯の脇の緑地に設けられています。住宅街との間に境界となる人工林があり、視界が遮られています。
— 鹿屋アメダス —鹿屋(かのや)[大隅地方 | 肝属]
鹿屋市寿(かのやし ことぶき)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
大隅半島の真ん中の街です。市の中心市街地に当たる地区に観測所が設置されています。周りは農業・畜産関係の施設が並んでいて、微妙な匂いが漂っています。
鹿児島県の天気予報では、大隅地方の代表点として鹿屋の気温予報が発表されています。
— 肝付前田アメダス —肝付前田(きもつきまえだ)[大隅地方 | 肝属]
肝属郡肝付町前田(きもつきぐん きもつきちょう まえだ)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
大隅半島の南東側に位置する町です。旧・高山町(こうやまちょう)に当たる地区の観測所です。町名と地名を組み合わせた観測所名になっています。周辺は住宅の建物が立ち並び、樹木も茂っていて、見通しが利きません。脇の土地は駐車場として利用されています。
— 指宿アメダス —指宿(いぶすき)[薩摩地方 | 指宿・川辺]
指宿市十町(いぶすきし じっちょう)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
薩摩半島の一番南の市です。市役所を抱える市街地にごく近い地区になります。周辺は農業関係の施設に囲まれていますが、あまり開けた環境ではありません。
— 内之浦アメダス —内之浦(うちのうら)[大隅地方 | 肝属]
肝属郡肝付町北方(きもつきぐん きもつきちょう きたかた)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
こちらは旧・内之浦町(うちのうらちょう)だった地区ですが、町の中心部からは外れた所になります。川沿いの、果樹園に隣接した場所にあります。周りの土地は ほとんど人の手が入っていないように見受けられます。
— 田代アメダス —田代(たしろ)[大隅地方 | 肝属]
肝属郡錦江町田代麓(きもつきぐん きんこうちょう たしろ ふもと)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
大隅半島の南部の町です。旧・田代町の中心部に近い場所に観測所があります。周辺は農地や運動場で、見通しは確保されています。ここが、四要素のアメダスとしては九州最南端の観測所になります。
— 南大隅町佐多支所 —佐多(さた)[大隅地方 | 肝属]
肝属郡南大隅町佐多伊座敷(きもつきぐん みなみおおすみちょう さた いざしき)
観測要素:降水量
(発見に至らず)
九州最南端の観測所になります。佐多の町を 結構しつこく歩き回ったものの、雨量計は発見できませんでした。写真の町役場支所の屋上に設置してあるのかなと想像していますが、残念ながら不明です。
— 上中アメダス —上中(かみなか)[種子島・屋久島地方 | 種子島地方]
熊毛郡南種子町中之下(くまげぐん みなみたねちょう なかのしも)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
種子島の南側を受け持つ観測所です。周辺の地区は、古くから上中と呼ばれているようです。南から東方向が低くなっている地形ですが、樹木が生えているため見通しは利かず、どちらかと言うと西方向の見通しが良くなっています。離島の観測所に標準装備の蓄電池装置が確認できます。雨量計は、融雪装置の無い普通式のものが ほぼ地面の高さにあります。
— 尾之間アメダス —尾之間(おのあいだ)[種子島・屋久島地方 | 屋久島地方]
熊毛郡屋久島町尾之間(くまげぐん やくしまちょう おのあいだ)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
屋久島の南岸の地区にある観測所です。道路から一段高いところに観測所が設けられていて、西側に樹木や携帯電話の基地局が見られます。雨量計は融雪装置の付いた温水式のものが採用されています。離島のため、蓄電池装置もあります。
— 中之島アメダス —中之島(なかのしま)[奄美地方 | 十島村]
鹿児島郡十島村大字中之島(かごしまぐん としまむら おおあざ なかのしま)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
トカラ列島=十島村を受け持つ四要素の観測所です。村内で一番住んでいる人の数が多い島になります。島の西海岸から1kmあまりしか離れていませんが、海沿いの地形が険しいため、観測所の海抜は220mもあります。周辺は牧場などがある広々とした所です。離島のため蓄電池装置が見えます。雨量計は融雪装置の無い普通式ですが、少し地面から嵩上げされています。
— 平島アメダス —平島(たいらじま)[奄美地方 | 十島村]
鹿児島郡十島村大字平島(かごしまぐん としまむら おおあざ たいらじま)
観測要素:降水量
上の中之島から南西の方向へ行ったところにある、小さな島です。集落の外れ、と言った場所に雨量観測所が設置してあります。海抜97mとのことで、辛うじて海が見えます。雨量計は温水式が採用されています。2014年に観測網強化のため新設されました。
— 諏訪之瀬島アメダス —諏訪之瀬島(すわのせじま)[奄美地方 | 十島村]
鹿児島郡十島村大字諏訪之瀬島(かごしまぐん としまむら おおあざ すわのせじま)
観測要素:降水量
平島の南東側に浮かぶ島です。今も噴煙を上げている火山島で、その山が見張らせる場所に雨量観測所があります。周辺には、気象庁の火山観測設備も設置されています。雨量計の助炭の板だけ外されていて、支えの金具が残っていました。2014年に観測網強化のため新設された観測所です。
— 小宝島アメダス —小宝島(こだからじま)[奄美地方 | 十島村]
鹿児島郡十島村大字小宝島(かごしまぐん としまむら おおあざ こだからじま)
観測要素:降水量
トカラ列島で一番小さい有人島である小宝島の観測所です。島の東側の集落の外れに雨量計が設置してあります。こちらも2014年に観測網強化のため新設された観測所になります。
— 宝島アメダス —宝島(たからじま)[奄美地方 | 十島村]
鹿児島郡十島村大字宝島(かごしまぐん としまむら おおあざ たからじま)
観測要素:降水量
有人島としては十島村の一番南にある島の観測所です。地震津波早期検知網の観測機器に併設される恰好で雨量計とデータ変換装置があります。周辺は、やや樹木が目立つ環境になっています。他の十島村の雨量観測所と同じく、2014年に新設されました。
— 古仁屋アメダス(1) —古仁屋(こにや)[奄美地方 | 北部]
大島郡瀬戸内町大字古仁屋字船津(おおしまぐん せとうちちょう おおあざ こにや あざ ふなつ)
観測要素:降水量,気温,風向・風速,日照時間
奄美大島の南端にあたる瀬戸内町の観測所です。港に面した地区で、振り返ると埠頭に積まれたコンテナが見える場所です。傍には百葉箱など、アメダスの物とは違うと思われる設備がいくつか設置してあります。
同じ島には名瀬測候所がありますが、設備の管理は鹿児島地方気象台で、その看板しか取り付けられていませんでした。
— 古仁屋アメダス(2) —何故か、上の写真の露場には雨量計が無く、敷地の反対側に隔離されています。露場の周囲に邪魔になりそうな物があるわけでもないので、理由は良く分かりません。融雪装置の無い普通式の雨量計です。可愛らしい柵に囲まれてます。
— 伊仙アメダス —伊仙(いせん)[奄美地方 | 南部]
大島郡伊仙町大字面縄(おおしまぐん いせんちょう おおあざ おもなわ)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
徳之島の南側の町の観測所です。いわゆる四要素の観測所では、鹿児島県で一番南の地点になります(沖永良部と与論島は空港の観測所)。南方面にはサトウキビ畑が広がっています。普通式の雨量計が ほぼ地ベタに設置してあります。蓄電池装置も備えられています。
「鹿児島地方気象台」と「名瀬測候所」の両方の看板が付いていました。

《特別地域気象観測所》

— 阿久根特別地域気象観測所 —阿久根(あくね)[薩摩地方 | 出水・伊佐]
阿久根市赤瀬川(あくねし あかせがわ)
県北西部の海に面した市です。海岸沿いから丘の上へ登って行ったところで、辛うじて海を望むことが出来ます(海抜40m)。ただし、丘の頂上ではないため、敷地南側の道路から見ると、設備を見下ろすようになります。
— 枕崎特別地域気象観測所 —枕崎(まくらざき)[薩摩地方 | 指宿・川辺]
枕崎市高見町(まくらざきし たかみちょう)
薩摩半島の南側の市です。市街地の小高い丘の上に観測所があります(海抜30m)。周辺は住宅街で、うまく全体を撮影できる場所が見付かりませんでした。柱の上に風向風速計が設置され、背の低い櫓の上に追尾式の日照計が見えます。
— 種子島特別地域気象観測所 —種子島(たねがしま)[種子島・屋久島地方 | 種子島地方]
西之表市西之表(にしのおもてし にしのおもて)
種子島の北側の市です。港や市役所を抱える地区からは少し離れています。高台に登って行った先、と言った立地で、北方向の土地が低くなっています。建物の屋上の塔の上に、風向風速計と回転式の日照計が見えました。
— 種子島特別地域気象観測所・露場 —露場は建物の東側に設けられています。周辺は住宅が目立ちますが、露場のある場所は一段高くなっているため、西方向以外はそれほど視界が遮られません。草地の片隅に太陽光発電のパネルが置いてあります。
— 屋久島特別地域気象観測所 —屋久島(やくしま)[種子島・屋久島地方 | 屋久島地方]
熊毛郡屋久島町小瀬田(くまげぐん やくしまちょう こせだ)
屋久島の特別地域気象観測所は空港に併設です。建物にも、「航空気象観測所」と「特別地域気象観測所」の表札が両方とも付いています。ただし、アメダス上ではデータは一つに纏めて発表されます(測器も共用?)。平屋の建物の屋上に、追尾式の日照計が確認できました。滑走路脇の露場と測風塔は、写真に上手く収めるのは無理でした。
— 沖永良部特別地域気象観測所 —沖永良部(おきのえらぶ)[奄美地方 | 南部]
大島郡和泊町大字国頭(おおしまぐん わどまりちょう おおあざ くにがみ)
沖永良部島の特別地域気象観測所も、屋久島と同じく空港に併設されています。滑走路脇に各種の測器があり、建物の屋上に回転式日照計が確認できました。一応、この写真で機器が一通り写っているのですが、もう一つの測風塔は枠に収められませんでした。

リンク


ご注意・おことわり


県選択へ戻る


©2016 tk12421
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
このサイトの内容物は クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。