高知県のアメダス観測所

気象官署が1箇所(高知地方気象台)、航空気象観測所が1箇所(南国日章)あります。

雨量計が1箇所、未発見です。四国の南岸で、海岸に近い地域は冬でも温暖な気候ですが、海を離れると すぐ山地になり、地形もかなり険しくなっています。降水量の歴代20傑を記録している観測所が多くあります。

訪問は2012年から2014年にかけてです。


《地域気象観測所・地域雨量観測所》

— 本川アメダス —本川(ほんがわ)[中部 | 高知中央]
吾川郡いの町脇ノ山根藤(あがわぐん いのちょう わきのやま ねふじ)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
県北部の愛媛県との境に近い所です。旧・土佐郡本川村(とさぐん ほんがわむら)に当たる地区で、四国山地の真っ只中の山また山と言った場所です。周辺には、電力会社の発電施設などがあるだけで、人家は見当たりません。
— 本山アメダス —本山(もとやま)[中部 | 嶺北]
長岡郡本山町本山(ながおかぐん もとやまちょう もとやま)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
四国の水瓶、早明浦ダムが近くに控える町です。消防署の敷地の隅に装置が据え付けてあります。周囲は そこそこ開けていますが、訪問した時、裏手の空地で何かの造成工事が行われていました。
— 何処かの屋上か、民家の庭先か? —池川(いけがわ)[中部 | 高吾北]
吾川郡仁淀川町土居甲(あがわぐん によどがわちょう どい こう)
観測要素:降水量
県北西部、旧・池川町だった地区です。川の畔の建物の屋上に、どうにかこうにか雨量計を確認することができました。何やら隠し撮りのような写真ですが、これより良い撮影ポイントを見付けられなかったためです。
— 繁藤アメダス —繁藤(しげとう)[中部 | 高知中央]
香美市土佐山田町繁藤(かみし とさやまだちょう しげとう)
観測要素:降水量
県東部の町です。海から10kmあまりですが、すっかり山に囲まれた地域です。川の傍に雨量計が設置してあります。周りの柵が、特殊なシートで覆われています。
— 大栃アメダス —大栃(おおどち)[中部 | 高知中央]
香美市物部町大栃(かみし ものべちょう おおどち)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
県東部の物部川を遡って行った、奥物部湖(永瀬ダム)の畔に広がる町です。装置は町中にあり、周りは住宅などの建物が建ち並んでいます。すぐ隣の建物の屋根の上にも、高知県所管のものと思われる雨量計が見えます(写真右端)。
— 魚梁瀬アメダス —魚梁瀬(やなせ)[東部 | 安芸]
安芸郡馬路村大字魚梁瀬(あきぐん うまじむら おおあざ やなせ)
観測要素:降水量
県東部の山間の村です。時折とても狭くなる県道を長い時間走って、ようやく辿り着きました。奈半利川を堰き止めた魚梁瀬ダムの湖の畔に町があります。建物の屋上に雨量計を確認できました。
魚梁瀬では、2011年7月19日に台風6号の影響で日降水量851.5mmを記録しました(歴代1位)。
— 農地が広がります —佐川(さかわ)[中部 | 高吾北]
高岡郡佐川町丙(たかおかぐん さかわちょう へい)
観測要素:降水量
(発見に至らず)
県中央部の町です。変電所があって農地が広がる地区です。この辺だろうと当たりをつけて歩き回ってみたものの、雨量計を見付けることが出来ませんでした。
— 後免アメダス —後免(ごめん)[中部 | 高知中央]
南国市廿枝(なんこくし はたえだ)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
県東部の海沿いの街です。畑の隅にコンクリートで土台が作られ、その上に装置が据え付けてありました。後免町は1959年の町村合併・市制施行で消滅し、住所表記としては南国市の市街地のごく狭い範囲に残っているだけなのですが、鉄道の駅や この観測所など、多くのものに後免の名前がつけられています。
— 船戸アメダス —船戸(ふなと)[西部 | 高幡]
高岡郡津野町船戸(たかおかぐん つのちょう ふなと)
観測要素:降水量
山間にある小さな町です。「四万十川源流地点」への入り口でもあります。訪問したときは、すぐ隣に何かの工事の現場事務所が造られていました。
— 鳥形山アメダス —鳥形山(とりがたやま)[中部 | 高吾北]
吾川郡仁淀川町大植(あがわぐん によどがわちょう おおうえ)
観測要素:降水量
鳥形山(1459m)へ登って行く道の途中に雨量計がありました。この観測所の海抜は835mとのこと。鳥形山の上の方は石灰石を掘り出す鉱業所になっていて、灰色の山肌と階段状の地形が目立ちます。
— 安芸アメダス —安芸(あき)[東部 | 安芸]
安芸市伊尾木(あきし いおき)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
県東部の海岸沿いです。土佐の国なのに安芸です(治めていた人の名前から来ているようですね)。土佐くろしお鉄道の線路を越えると その向こうは海がある、という立地です。海岸からは 100mといったところでしょうか。
— 田野アメダス —田野(たの)[東部 | 安芸]
安芸郡田野町(あきぐん たのちょう)
観測要素:降水量
室戸岬の北側、土佐湾に面した海沿いの町です。細長い柱の上に雨量計が設置されています。融雪装置の無い普通式の雨量計が採用されています。
— 梼原アメダス —梼原(ゆすはら)[西部 | 高幡]
高岡郡檮原町川西路(たかおかぐん ゆすはらちょう かわにしじ)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
県北西部の愛媛県との県境に近い町です。川の傍の丘の上に装置がありました。設置場所に接近できなかったため、写真撮影に苦労しました。撮り方が悪く、樹木に取り囲まれているように見えてしまっていますが、実際には少し余裕はあります。
— 須崎アメダス —須崎(すさき)[中部 | 高知中央]
須崎市西町(すさきし にしまち)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
県のちょうど真ん中あたり、太平洋に面した街です。JR土讃線の線路の傍です。すぐ向こうには港の岸壁があるのですが、線路が盛り上がっているので良く見えません。北側には住宅や事業所などの少し高い建物が建っています。
— 佐喜浜アメダス —佐喜浜(さきはま)[東部 | 室戸]
室戸市佐喜浜町(むろとし さきはまちょう)
観測要素:降水量
高知県の東海岸の町、と言って良いかと思います。普通式の雨量計が、細長い柱の上に据えてあります。始めはアメダスの装置なのか分からなかったのですが、裏へ回ってみると気象庁のマークのステッカーが雨量計に貼ってあって、これだと確認することが出来ました。
— 窪川アメダス —窪川(くぼかわ)[西部 | 高幡]
高岡郡四万十町新開町(たかおかぐん しまんとちょう しんがいまち)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
旧・高岡郡窪川町(たかおかぐん くぼかわちょう)だった地区です。四万十川の畔の公園に装置があります。四万十川は、この辺りから 一旦 内陸方面に大きく曲がって流れて行きます。
— 江川崎アメダス —江川崎(えかわさき)[西部 | 幡多]
四万十市西土佐用井(しまんとし にしとさ もちい)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
県南西部の愛媛県との県境に近い所です。古くは江川崎村だった地区で、平成の大合併の直前は幡多郡西土佐村の中でした。現在の住所表記では、江川崎の四万十川を挟んで反対側になります。高台になっていますが、樹木のため眺望は あまり利きません。
江川崎では、2013年8月12日に最高気温41.0℃を観測しました(歴代1位)。写真は、それより前のものです。
— 大正アメダス —大正(たいしょう)[西部 | 高幡]
高岡郡四万十町大正(たかおかぐん しまんとちょう たいしょう)
観測要素:降水量
県南西部の四万十川の畔の町です。農園の脇に観測所があります。全くの余談ですが、四万十川を下った西側に昭和という地区があり(古くは、両方とも独立した村だったようです)、JR土佐大正駅の隣が土佐昭和駅となっています。
— 佐賀アメダス —佐賀(さが)[西部 | 幡多]
幡多郡黒潮町佐賀(はたぐん くろしおちょう さが)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
太平洋に面した漁港の町です。佐賀県との関係は良く分かりません。川の畔の道から一段下がった場所に据え付けてありました。河口にほど近いところです。どうしたわけか、雨量計が二つあります。片っぽは気象庁のものではないかもしれません。
— 中村アメダス —中村(なかむら)[西部 | 幡多]
四万十市入田(しまんとし にゅうた)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
四万十川の河口の街、旧・中村市にあたるところです。市役所などがある地区ではなく、川の右岸の方になります。写真では建物が写っていませんが、住宅地と言って良い場所にあります。観測所の周囲もブロック塀で囲まれ、完全にご近所さんに溶け込んでいる感じです。
— 三崎アメダス —三崎(みさき)[西部 | 幡多]
土佐清水市三崎(とさしみずし みさき)
観測要素:降水量
四国最南端の足摺岬を抱える市です。雨量観測所も、ここが四国最南端です(ここより南にあるのは、清水特別地域気象観測所のみ)。周辺は農地や住宅が広がっています。

《特別地域気象観測所》

— 室戸岬観測所測風塔 —室戸岬(むろとみさき)[東部 | 室戸]
室戸市室戸岬町(むろとし むろとみさきちょう)
ラジオ気象通報で読み上げられる観測所の一つです。いつも風が強い印象があります。岬の山の上にある灯台の傍に、風向風速計が載った20mほどの鉄塔が建っています。しかし、通信用か何かのアンテナが取り付けられていたり、どうも気象観測のための鉄塔には見えません。測候所から風向風速計だけが移されて来たのでしょうか。
— 室戸岬観測所入口 —そこから少し内陸方向に行ったところに観測所の本体(?)があります。道路の標識や看板から、旧測候所であることが分かります。残念ながら、入口ゲート横の看板に「敷地内立入禁止」と赤々と書かれており、敷地外から中を見渡せる場所も無さそうだったので、測器や建物を見ることは断念せざるを得ませんでした。
— 宿毛特別地域気象観測所 —宿毛(すくも)[西部 | 幡多]
宿毛市片島(すくもし かたしま)
県の一番西側に当たる市で、愛媛県と境を接しています。フェリーなどが発着する港の傍に観測所があります。風向風速計は屋上の塔の上、追尾式の日照計が屋上の屋根の上にあります。建物南西側の露場は、旧測候所のものにしては少し狭いです。
— 清水特別地域気象観測所 —清水(しみず)[西部 | 幡多]
土佐清水市足摺岬(とさしみずし あしずりみさき)
ラジオ気象通報で「足摺岬」として読み上げられる、四国最南端の観測所です。海の近くに広々とした敷地が広がっています。周囲には、邪魔になりそうな樹々や建物は見受けられません。海から一番離れた位置に鉄塔が建ち、その上に風向風速計と回転式の日照計があります。敷地内には、ウィンドプロファイラの観測設備も見ることが出来ます。

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