和歌山県のアメダス観測所

気象官署が1箇所(和歌山地方気象台)、航空気象観測所が1箇所(南紀白浜)あります。

本州最南端に位置する県で、山地が多い印象です。観測所にある看板には、緯度経度や標高も書いてあるものがあります。

訪問は2012年から2013年にかけてです。


《地域気象観測所・地域雨量観測所》

— 葛城山アメダス —葛城山(かつらぎさん)[北部 | 紀北]
紀の川市切畑(きのかわし きりはた)
観測要素:降水量
大阪府との府県境に位置する和泉葛城山(858m)の山頂近くに雨量計が設置されています(大阪府側は、さらに岸和田市と貝塚市の市境が交わります)。柵には鉄条網も付いて、思いのほか厳重です。和歌山県側から登ると、狭くて急な道が続いて大変でした。
— かつらぎアメダス —かつらぎ[北部 | 紀北]
伊都郡かつらぎ町大字妙寺(いとぐん かつらぎちょう おおあざ みょうじ)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
県北部に位置し、南北に長い町です。観測所は、紀ノ川沿いの北側の地区にあります。南方向の見晴らしが良い斜面です。農場が広がっていて、訪問したときは近くで柿の実が実っていました。
— 友ヶ島アメダス —友ヶ島(ともがしま)[北部 | 紀北]
和歌山市加太(わかやまし かだ)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
紀淡海峡に浮かぶ友ヶ島群島の一番西側にあたる沖ノ島の観測所です。島の中でも最も西に位置する地点で、海の向こうに淡路島が良く見えます。近くには灯台もあります。離島の観測所のため、蓄電池装置が設置されています。
— 高野山アメダス —高野山(こうやさん)[北部 | 紀北]
伊都郡高野町大字高野山(いとぐん こうやちょう おおあざ こうやさん)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
世界遺産にも指定された高野山ですが、観測所は観光地から丘を一つ隔てたような地区にあり、観光客の皆さんの姿は全くと言って良いほど見られません。背の低い柵に囲まれて機器が設置されています。
— 湯浅アメダス —湯浅(ゆあさ)[北部 | 紀中]
有田郡湯浅町大字湯浅(ありだぐん ゆあさちょう おおあざ ゆあさ)
観測要素:降水量
西海岸北部の町で、周辺は町の中心部と言って良いと思います。緑地に忽然と雨量計が設けられています。柵や看板などは ありません。何故か、助炭に付箋のような小さな紙がペタペタと貼り付けてありました。
— 清水アメダス(和歌山) —清水(しみず)[北部 | 紀中]
有田郡有田川町大字清水(ありだぐん ありだがわちょう おおあざ しみず)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
県北の山間部の町です。町の名前にもなっている有田川の流れの近くに観測所があります。すぐ隣の土地は どうやら運動場のようで、「使用料300円」と書いた白い箱が入口近くに置かれていますが、草が伸び放題で荒れてしまっています。
— 護摩壇山アメダス —護摩壇山(ごまだんざん)[南部 | 田辺・西牟婁]
田辺市龍神村龍神(たなべし りゅうじんむら りゅうじん)
観測要素:降水量
奈良県との県境に広がる山脈の真っ只中です。護摩壇山(1372m)は、長らく和歌山県最高峰と言われてきましたが、2000年になって詳しい調査がされ、その地位を別の尾根に譲ったそうです。山頂から少し離れた公園の中に雨量計があります。山頂ではないのですが、この付近から見られる景色も雄大で見事です。
— 龍神アメダス —龍神(りゅうじん)[南部 | 田辺・西牟婁]
田辺市龍神村湯ノ又(たなべし りゅうじんむら ゆのまた)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
県中央部の山間の町で、日高川の作る谷間に位置します。日照計が、隣の防災行政無線のスピーカーの柱に取り付けられています(写真左)。
なお、龍神観測所では、2012年5月16日から9月20日までの間、風向の観測データの東西が逆に記録される不具合が生じていた模様です。
— 川辺アメダス —川辺(かわべ)[北部 | 紀中]
日高郡日高川町大字和佐(ひだかぐん ひだかがわちょう おおあざ わさ)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
県中部の町の中で、旧・川辺町(かわべちょう)だった地区になります。どちらかと言うと海に近い方です。公園の丘を登った一番上の辺りに設けられていて、西方向の見晴らしが良いです。
— 本宮アメダス —本宮(ほんぐう)[南部 | 田辺・西牟婁]
田辺市本宮町本宮(たなべし ほんぐうちょう ほんぐう)
観測要素:降水量
県南部の奈良県や三重県に近い山間部で、熊野川の畔に開けた、熊野本宮大社を抱える町です。町の中心の賑やかな地区で、道端の駐車場の隅に雨量計が設置してあります。
— 栗栖川アメダス —栗栖川(くりすがわ)[南部 | 田辺・西牟婁]
田辺市中辺路町栗栖川(たなべし なかへちちょう くりすがわ)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
田辺市は海から県境までの広い範囲を占めており、同一市内に4箇所も観測所がある珍しい事例となっています。ここは、どちらかと言えば海に近い方ですが、それでも海岸からは15kmぐらい離れています。丘の上の畑の一角で、南東方向の見晴らしが良いところです。
— 新宮アメダス —新宮(しんぐう)[南部 | 新宮・東牟婁]
新宮市佐野(しんぐうし さの)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
三重県との県境にあたる、太平洋に面した街です。市役所や熊野速玉大社などがある地区の、山一つ隔てた隣になります。高台になっていて、南から南東方向の見晴らしが良い場所です。
— 西川アメダス —西川(にしかわ)[南部 | 新宮・東牟婁]
東牟婁郡古座川町西川(ひがしむろぐん こざがわちょう にしかわ)
観測要素:降水量,風向・風速,気温,日照時間
県南部の町です。山が多く、古座川を遡って山道を走って行くと、いつしか この地区に到着します。畑の片隅に装置が設置してあります。いわゆる四要素の観測所としては、ここが本州最南端になります。
— 色川アメダス —色川(いろかわ)[南部 | 新宮・東牟婁]
東牟婁郡那智勝浦町大字大野(ひがしむろぐん なちかつうらちょう おおあざ おおの)
観測要素:降水量
県南部の山間です。古くは色川村と呼ばれていた地区で、山の斜面に町が作られています。雨量計の周囲は畑ですが、もしかしたら隣の学校の敷地の続きなのかもしれません。
— 日置川アメダス —日置川(ひきがわ)[南部 | 田辺・西牟婁]
西牟婁郡白浜町安居(にしむろぐん しらはまちょう あご)
観測要素:降水量
旧・日置川町(ひきがわちょう)だった地区で、有名な南紀白浜の海岸からは離れています。もう書いてしまいますが、プールサイドに雨量計があります。まさか こんな所に設置されているとは思っていなかったので、見付けるのに手間取りました。ここが本州最南端の雨量観測所です。

《特別地域気象観測所》

— 潮岬特別地域気象観測所 —潮岬(しおのみさき)[南部 | 新宮・東牟婁]
東牟婁郡串本町潮岬(ひがしむろぐん くしもとちょう しおのみさき)
ラジオ気象通報で読み上げられる観測所の一つです。本州最南端の潮岬から少し北へ入った、住宅が並ぶ町の中に観測所があります。敷地は広く、ゾンデを打ち上げる高層気象観測の施設や、津波地震早期検知網観測局の設備が併設されています。
なお、この場所は以前には高層気象観測所として独立した施設でしたが、地上観測の設備を移してきて一箇所に統合したようです。東北東に300mほど離れた元の測候所は、すっかり更地になって何も残っていませんでした。

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